矯正歯科治療について
- 歯が凸凹に並んでいる
- 歯と歯の間に隙間がある
- 出っ歯や受け口
- はっきりした発音ができない
- 顎の関節が痛い
- あるいはコリコリと音がする
- 口もとに関して精神的な引け目を感じている
歯並びが悪くなる原因は?
歯並びの悪いことを専門的には不正咬合といいます。
この不正咬合には多くの原因があります。
- 遺伝的なことによる歯とあごの骨の大きさの不調和
- 乳歯の早期喪失(早い時期に失ってしまうこと)
- 乳児後期まで続いた指しゃぶり・唇や舌の悪い癖
- 異常分娩
- 事故による歯の破折や欠落
・・・など、様々です。
特に近年、あまりよくかまないことによって子供たちの顎の骨が小さくなっている傾向があり、乳歯の時期はきれいに並んでいても、大人の歯に生え変わってくるとガタガタしだした、というケースが増えています。
不正咬合を放っておくと
歯ならびも虫歯と同様、放っておいても治りません。
ガタガタの歯ならびの場合、ブラッシングによっても多くの磨き残しが生じ、将来、虫歯や歯周病の原因になったり、あるいは、かみ合わせが悪い場合だと、かたい物がかめない・かんでいると顎がだるくなるという症状を訴えたり、顎の関節の病気になる場合があります。
若いあいだは適応力があり何ともなくても、年をとるとそのような症状が現れてくることがあります。
矯正歯科治療とは
矯正治療とは矯正装置を用いてゆっくりと歯を動かし、上顎と下顎の歯並びを整え、噛み合わせをよくし、口もとをきれいにすることです。
そして正しい咀嚼(ものをかむこと)や発音を導きます。
矯正には次のような目的があります。
- 歯並びを綺麗にする
- 見た目をきれいにするだけではなく、歯列を整えることによってブラッシングしやすくなり、将来の虫歯や歯周病の予防にもつながります。
- 咀嚼・発音機能の改善
- ガタガタの歯並びでよく噛めない場合でも、矯正によってしっかり噛めるように治します。
- お顔立ちの改善
- 出っ歯などで口もとがでている場合、矯正によってきれいな口もとに整えます。
- 心理面の改善
- 私たちは成長するにつれ、自分の顔だちに関心を抱いてきます。
そして健康であるとともに、美しくありたいと願うものです。
きれいにならんだ白い歯と調和のとれた顔だちは自信を高め心にも満足感を与えます。
患者本人の歯並びや顔立ちについての悩みをなくしていくことは、肉体的にも精神的にも本人の将来にとって必要なことであり、私たちはご家族共々、この問題にたずさわっていきたいと考えております。
矯正歯科治療におけるリスクとは
- 歯根の吸収
- 矯正歯科治療ではゆがんで生えた歯を正常な位置に持ってくるため、骨との摩擦のようなことで歯の根の先がすり減る(吸収する)ことがあります。
この吸収の程度は患者によって様々ですが多少なりとも生じることをご了承ください。 - 疼痛・違和感
- 個々の歯に対し持続的に力を加えているわけですから、どうしても痛みが生じます。
特に初めて装置を入れたとき、あるいは針金を換えたときは2~3日歯が浮いたような痛みを感じます。痛みの程度も患者さんによって様々ですが、4・5日もすればおさまりますので、あまり神経質になる必要はありません。
違和感も同様に、装置を入れた日はかなり違和感がありますが、長くても1週間すればなれますので、それまではご辛抱ください。
すでに当院で矯正歯科治療をされている方へ
写真を見比べることで、最初にくらべて現在どのくらい整ってきたのかが、一目でわかります。
長い治療期間、一緒に頑張っていきましょう。
治療中のセルフメンテナンスについて
矯正歯科治療中は効果がきちんと得られるために、患者様には毎日のブラッシングや矯正装置の上下にゴムをかけることに関するお願いをしています。
歯科矯正は日々のセルフメンテナンスは重要で、メンテナンスを怠ると効果が得られず、治療期間が長引いてしまうこともあります。
矯正期間中は虫歯になりやすく、虫歯予防に歯科衛生士の指導の元、正しいメンテナンス法で歯を磨いて頂きます。
セルフメンテナンスの不明な点、疑問な点はいつでもご相談ください。
正しい効果を得るために、必ずお願いしたことを実践してください。
矯正治療中に食べ物に関する注意点がいくつかございます。一読して確認、了承をお願いします。
- 粘着性のあるもの
- チューインガム、キャラメル、おもちなど粘着性のあるもの
- 歯にくっつきます。虫歯予防のためにも、装置が外れるまでは出来るだけ控えて頂くようにお願いします。
- 硬い食品
- あめ玉、氷、せんべい、りんごなどの硬いフルーツ硬い食品
- あめ玉、氷などは噛まずに舐めてください。
せんべい、りんごなどは小さく切るなどの工夫をしてから召し上がってください。
- 繊維性の食品
- ねぎ、もやし、肉など繊維性の食品
- これらの食べ物は繊維が歯の隙間に挟まりやすいので、念入りにブラッシングしないと虫歯の原因になります。
召し上がった後は、ブラッシング後も歯に挟まっていないか、しっかりと確認しましょう。
- 着色性のある食品
- カレーなど着色性のある食品
- 着色性のあるものは、口内のゴムに色移りする場合がございますので、なるべくゴム交換時の間に食べるように勧めています。